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詩:鈴木正吾

広げた口から頬張った風
噛みしめて飲み込むような

水に甘みを求めては首を傾げ
打たれる雨がヒリヒリ痛む

 何気ない自然現象が驚異に変わる
 抵抗力を失った鈍感な体で
 僕らは地下へ地下へと潜るんだ

弾いたキーが 行き先不明でさまよい続け
答えを埋めたチップが固まり、僕らも
ずっとフリーズしたまま ただ固まっている


簡単な言葉だけをキャッチして
薄っぺらいとこで泣き、笑い

そのずっと奥にある感覚には
もはや気づけなくなってしまった・・・

 ありきたりなストーリーで落ち着いて
 決まって最後にはハッピーが広がる
 そんなフィクションでも気持ちは晴れるんだ

空気が美味しいと両手を広げた君が言う
足した味ばかりで胃が荒れて、僕らは
無味無臭のモノも濃厚に感じる、センスレス

僕らはもう、
何も感じないんだ

感じたことを並べても、色も形もない

-less。無いんだ。







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by Shogo Suzuki

-less