by Shogo Suzuki
左の心房から心室へと流れ
大動脈となって世界へ羽ばたく夢をみた

怖じ気づいて座り込み
戻りたいと泣いても、後戻りはできない

時というルール
絶対的なオキテ
元々そこにあり
壊すことは不可、だ。


体当たりして 跳ね返された 弁。
無色透明で 宇宙的に 万能な 概念。


それは、必ず明日がくることのように
小川が大河となって、たゆたうように
春夏秋冬の中で、芽生え絶えゆくモノのように


つまりは、血液が循環する程度の最低条件
全ての始まりであり、最初から最後までのこと

弁。
逆流を許さない安定
その上に成り立つ暮らし


だから窮屈なのだとハンマーを振り上げ
抵抗してみせる勇者をヒーローとは呼ばない

なし崩しで失いつつある最後の砦だ。

弁。
躍起になって取り戻そうとしている、今がその時代。