ニューヨーク・タイムズが報道したニュース。
イランのウラン濃縮を妨害する目的で、イスラエルという「国家」が、産業制御システムを乗っ取る新しいコンピューターウイルス「スタクスネット」の試験を行っていたとか。それにアメリカも協力していたと報じた(朝日新聞より)。

スタクスネットは、ドイツのシーメンス社製の産業制御システムを乗っ取って誤作動させるコンピューターウイルス。今回の報道で問題となるのは、そんなウィルスを「国家」が関与していたということである(あくまでもニューヨーク・タイムズの報道)。

これまでの、サイバーテロ(個人もしくは少人数によるコンピューターウイルス攻撃)から、国家が関与した「戦争」へという時代の移行。仮に、今回の報道が事実であれば、戦争は、そういう時代に入ったといえる。

繋がりを広げ、より濃密かしていくネット社会。要所要所で「コンピューター」はかかせない。そこに「爆弾」をしかけるのではなく、コンピューターシステムの中に「攻撃」を仕掛ける。

より見えずらく、より確実に攻撃が仕掛けられる「戦争」に、バーチャルのようで、痛みを伴うリアルが付随する新たな脅威を感じてならない。

2011.01.17記