ロサンゼルス、マンズ・チャイニーズシアター
(1997年撮影)

リビングのテレビ画面は大きくなる一方の昨今、映画館のスクリーンは小さくなっているらしい。これは、言わずもがなの「シネコン」ラッシュのせい。一つの映画館に複数のスクリーンを持ち、少しずつ観客を入れていく手法。ミニシアターとは独立系のもの(単館上映)で、「作品」自体が個性的だったが、シネコンの場合は、メジャー作品を取り扱うのが特徴。そして双方に言えるのが、音がいいことと座席がとにかく快適なことだ。

例えば、下北沢の「シネマアートン」や大阪・十三の「第七藝術劇場」などこじんまりとした個性派映画館も根強いが、やはり、最近はショッピングモールに隣接されたシネコンが「=映画館」というかんじだろうか。

日本で映画が娯楽の筆頭だった時代、1958年には全国に7000を越える映画館があったそうだ。いまやその半分を大きく下回る数になっている(ただここ数年は、先述のシネコンラッシュで、スクリーン数は増加しているが)。大型のスクリーンで、座席数が多く、大迫力で上映されると、それはそれで鳥肌ものなのだが、まぁ、僕もこぢんまりした方が好きかな……。そう言えば、愛知万博のソニー館で2006インチなんていう大画面を見て興奮したのを思い出した。

座席数で言えば、5933席を有するニューヨークの「Radio City Music Hall」が世界最大のホールと言われている。が、ここは映画館というよりは劇場だ。実際、世界で一番大きな映画館という「無意味な」データはない。同じニューヨークの「ソニー・リンカーンスクエアー」の大スクリーンや、大阪のサントリーミュージアムの3Dシアターも大きい。

ここまで記して、ふと「大きさ」はどうでもいいかなと思い始めた。というのも、映画館は映画を見に行くものとして切り離して考える時代ではないのではないかと思ったからだ。映画が盛んなインド南部のムンバイ。ここにある映画館(リーガル・シネマ)は、隣に隣接されたカフェが妙に落ち着いた。今、ショッピングが休日の王道を行っているので、それとミックスさせて映画館をつくるという視点にたっているが、そうではなくて、例えば書店とカフェと映画館とか、美術館と図書館と映画館、のように「文化的」って言えばいいのかどうか、そういう「落ち着いた休日」の一コマに、映画を是非入れ込んでもらいたいと思う。

映画館
film theater

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