花と茶
少し錆びた骨格
侘びた四畳半

一枚の風の中を
一本の雨が切った


この囲いの中
君が花なら
僕は茶になろう


冬に求めた温もりも
湯気になって蒸発した
また陽気な夏になって
喧嘩するんだろうか

君は
太陽の花になればいい
僕は
釜の蓋を揺らすだけ


散々咲いたら
散っておいで

花入れで
一服すればいい

長い月夜には
風を感じて
遠い星空に
未来を託して、さ。


この囲いの中の花と僕
囲いの中で君の御茶



  
by Shogo Suzuki