【ラーメン】
入鹿 TOKYO @六本木
2025年4月10日
海を渡り、世界へ発信していく唯一無二のラーメン。入鹿という店名に込められた想いらしい。どんぶり、箸、レンゲ、盆。そのすべてに「こだわり」が見える名店だ。
まずは、醤油と塩という、ベースの一杯を味わいたい。特に醤油は、1,800円というインバウンド価格のような設定だが、食べてみて思うのは、そりゃ、そのぐらいするだろうということ。
一杯の中に詰めこんだこだわりが素晴らしい。少し甘く感じるスープは、鶏がしっかりとでている証拠。提供されてすぐにスープを飲んだ時に、ちょうどいい温度で提供されているように感じる。
最近は確かに、都内に素晴らしいスープの店が増えた。その中でも、間違いなくトップレベル。動物を感じたければ、ここは間違いがない気がする。
麺がこれまた素晴らしい。まずは、美しい。これまた近頃は、皿の上に芸術を表現するフレンチよろしく、どんぶりの中を芸術的に見せる店が多くなってきたが、これまた、その中でもトップレベルだろう。
ごちゃごちゃしすぎないシンプル。その一つひとつに天塩を賭けている。
チャーシュー。もう、これはなんと表現すべきか。これこそ、他の店ではなかなか味わえないクオリティだ。醤油ラーメンについてくる2種のチャーシューは、生ハムようなものと、しっかりと肉感を感じさせて、幸せな噛み心地のものと。
そこに九条ネギが、もう、絶頂を感じさせてくれる。
今回は、トッピングに煮玉子をチョイス。250円。これまた挑戦的な価格設定だが、驚いた。これまでの玉子の中で、一番おいしい。そう思わせるものだった。
ひと啜りづつ、丁寧に味わい、嗅ぐわい、そしていただく芸術的なラーメンは、やはりいい。ここ東京で味わえる、世界の中の日本の食だ。ミシュランがビルグルマンをつけるのも、納得だ。
そのうち、ブルグルマンの価格ではいただけないような、星付きになってしまうかもしれない。手間暇だな、やはり。