レンタカー
2011年9月23日(金) 08:00-20:00
オリックスレンタカー EAクラス(ホンダ フィット/ハイブリッド)
ルート:
練馬ICー藤岡JC(関越自動車道)ー碓氷軽井沢IC(上信越自動車道)-軽井沢(県道43号線)

避暑地。と聞いて思い浮かぶ軽井沢。
テニスコートにこの時期は栗ソフトクリーム。軽井沢駅前から旧軽井沢に続く「銀座」でブラブラというルートよりむしろ、星野エリアのハルニレテラスのショッピングモールや石の教会、ちょっとしっとり落ち着いた「中軽井沢」を中心に巡ってみる。
ゼロハクならもう少し絞るか!ということで、今回は「アート」。この一本釣りで晩夏の軽井沢を巡る。

それでも、4時間かけてなんとか軽井沢に到着。まずは軽井沢現代美術館へ。工事中?の中軽井沢駅から頑張れば歩けるかも知れないが、おそらくは厳しい。一本道の国道を軽井沢駅の方へ進んで、中学校を超えたあたりで山道に入っていく。秋だ。栗の木には実がなっていて、地面にはいくつも栗が落ちている。イガイガをぱくっと割ると、少々小振りながら、しっかりとした実がはいっていたり。栗、拾い、をしてみたりする。
さて、現代美術館。1000円の入館料が高いか安かは、まぁ、鑑賞後にマリアージュ フレールの紅茶が付いてきたりするので分からない。奈良美智や村上隆、草間彌生に荒川修作など有名どころがぎっしり。特に、名和晃平やイサムノグチはよかったな、と。個人的に好きな藤田嗣治の「体操」も見れたので満足だ。
この日は中島修展もやっていて、ソリッドな彫刻がいくつか並べられていた。ぼんやり見ていると、造形美が直線的なことに、変に納得してしまう説得力があったりして、柔らかな陽射しと、ピリッとした風が、やけに心地よかった。

明大前の駅前、オリックスレンタカーでホンダのフィット、それもハイブリット車をレンタル。なんだか知らないがキャンペーン中?ということで12時間レンタルが5,250円。それに任意保険の免責排除で1050円。結論から言うと、ガソリン代は2200円分を入れれば済んだので、エコカー、恐るべし。とはいえ、三連休の初日。練馬ICまでの甲州街道から環八は渋滞で。高速に入ってからも八王子を抜けるまではほぼ動かず。。。だった。サービスエリアも満車で入れないほど・・・だったし。

次に、セゾン現代美術館へ。途中、一本道の坂道があり、その道沿いには温泉やリゾート施設があるので、臨時駐車場がいくつも設けられる盛況ぶり。軽井沢って、やっぱり人が多いんだな、とか。
こちらの美術館は、もう立地がなんとも素晴らしい。高尚な京都の、長い歴史上ずっとその景観をうりにしてきたような借景美、というか。小川が流れ、木々は太陽を浴びて嬉しそうに光合成し、その様が否応なく光り輝いているというか。青い空に浮かぶ白い雲まで光っているのだから、もう言葉も出ない。そこに、赤さびた橋や門が、一級品の彫刻とバランスよくあったりして。流れる小川では「わさび」が栽培されているんじゃないかと思うほど、その水もまた澄んでいる。
バスは一日7本。ほとんどが車でやってくるのだろうが、これは一つ、バスに揺られて「奇跡的」に辿り着くのも面白いな、とか思ってみたりして。
美術館の建物に行くまでに、もう圧倒される美しさだった。

秋、紅葉すれば、どれだけ素晴らしくなるのか想像すらできない立地に建つ
セゾン現代美術館にて。

この日、セゾン現代美術館では「VERY BEST OF SMMA (SEZON MUSEUM OF MODERN ART)」が行われていて、この美術館がもつさまざまなベスト作品を集めたという展覧会。ロスコ、パウル・クレー、ミロにポロックまで、本当に満腹になる作品がずっと続く。

中でも、ロイ・リキテンスタインの「赤ワインのある静物」は、中世の絵画が好む構図を、こうも平坦にビビッとに描くかという傑作で、ジャスパー・ジョーンズの「標的」と並んで、とても見応えがある。常設展のベストと謳うだけあって、この海外の作品の中に大黒天増(厨子入木造大黒天立像)なんかがあるのがまたいい。

個人的にミロが好きなので、「夜の中の女たち」を見ながら、真夜中の音楽会を見たのはどこだっけか、と思い出しにふけってみたりしながら、ハッとさせられたのがルーチョ・フォンタナの「空間概念」という作品だった。

キャンバスに17本の切り込みを入れた「期待」。平面から立体に絵画を進化させたという現代アートは、誰でも出来そうで、それをやってのけたすごさがある。そういう「コロンブスのタマゴ」的な作品に出会うと、ぼくはいつもハッとするのだ。


日帰りであるという性故、これ以上の長居は禁物。とはいえ、アートに触れたかったぼくには満足なルートだった。帰り道、渋滞する先にはアウトレットモールがあり、ものすごい台数の車が停まっていた。

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