KATSURA IMPERIAL VILLA
桂離宮

@京都
2025年8月31日

平安時代から貴族の別荘地であった桂、藤原道長の別荘である桂殿もあった。都から、少し距離のあるこの桂川沿いが、別荘という立地にちょうどよかったのだろう。そして、時は流れて江戸時代初期、八条宮家の別荘として創設されたのが、ここ桂離宮(この名称で呼び始めたのは明治時代から)。個人的には、今回が3度めの訪問。かつては20年以上前、宮内庁管轄であるため、往復はがきで予約をいれて、入場証のようなものが送り返され来て、初めて入れたところだ。15年ほど前の2度目は、ネットで予約が可能になったような。そして、今回、入場料に1000円が必要になっていた。

この20年で、何が大きく変わったかというと、見学する人の8割が外国人観光客になっていたこと。これには、本当に驚いた。京都へ観光にくる日本人がわざわざ訪れるには立地が悪く、ネットで予約までして行くにはちょっと、、、とためらうところ、外国人はさくさくと予約を取ってしまうのだろう。ザが付くほどの日本建築の美があつまった桂離宮。外国人の方に、どこまで伝わるのだろうか。(中国人の若いカップルも、今回同じグループにいたが、とても退屈そうだった・・・)

さて、この桂離宮。建物と庭園がこれでもかというほどにマッチした空間美を誇る。皇室関連施設であるので、自由に好き勝手に見て回るのはNGで、1時間ずつの枠が設けられ、そこに予約を入れて、数十名のグループ単位で、職員によるガイドのもと観光する。このガイドの言葉がビシビシと刺さるほど、桂離宮は考えに考えて作られている。本当に美しいところだ。

ザクっと言ってしまえば、この別荘は、月見をするために建てられたところ。京のまちの借景と、月を邪魔しない灯篭や窓、斜面、腰掛に壁面。すべてが月をみるために配置されている。庭には、当時珍しかったソテツなどもあり、かなり最新の場であったともいう。石畳を歩き、池の周りを周回する散歩道。月夜には、丘の上で、ぼんやりと見上げたのだろうことがうかがえる。

どこ角度からみても、絵になる空間美。初めて行った時は雪が降るような寒い冬、そして2回目は雨だった。そして、今回、真夏の午前中ということで、それぞれにちがった良さがあった。もちろん、ここ桂離宮は紅葉のメッカ。11月の終わりから12月のはじめにかけて、真っ赤な空間が、この完璧な配置の庭園に咲き、そこを飛び石を踏みつつ歩く散歩道は、想像しただけで素晴らしい。ただ、ガイドさん曰く、紅葉の時期は、人であふれかえってますけどね、と。そう、京都に住んでいた身としては、桜と紅葉の時期は、どこも混んでいるので、あまり外に出なかったという思いで。

かつて日本人の3人に1人が京都を訪れるといわれた年間観光客の数でしたが、昨今の外国人観光客の増加にともない、オーバーツーリズムと課した京都は、日本人が観光に行くのを避けるほど、外国人が多い。ほぼ、中国人の街、なんて揶揄されたりもして、何となく、がさつになってきたことが、京都出身者としては少し、寂しくもある。




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