小江戸・川越散歩
2010年9月25日

江戸との関わりが深く、江戸の雰囲気を残した町、小江戸。埼玉県川越市や栃木市、千葉県の香取市などがそう呼ばれる。特に川越市は、江戸城の一部が移築されていたり(家光誕生の間もある@喜多院)、国の文化財保護法に基づく重要伝統的建造物群保存地区に選定されていたり、新宿から1時間弱、都心に近い「タイムスリップ」の場として人気が高い。

川越=芋。まんじゅうにアイスクリーム、果ては餃子にまで入ってしまう芋文化だ。その他には小江戸うどんや小江戸コーヒー、COEDOビールは都内でもよくみかけるほどに有名だ。菓子屋横丁には、懐かしい駄菓子屋が並び、ぱりぱりのえびせんに明石焼きをはさんで食べるたこせん(100円)が妙にうまい。

江戸初期に建てられ、何度か焼失と再建を繰り返し、明治26年から現在まで残っている「時の鐘」は、「残したい日本の音風景百選」に選ばれている。この鐘つき通りは観光客で賑わっている。鐘越しに見える空の割合が、なんだかとてもよかった。

蔵造りの建物が建ち並ぶ一番街(メインストリート/仲町〜札の辻までの南北に伸びる道)は、歩行者天国ならいいのに、と思ってしまうほど車量は多く、歩道が狭いので歩きにくい。その分、路地に入ってしまいたくなる。路地に入ると、独特のなんともいえない雰囲気が広がっている。小江戸の町並み、漬け物や芋まんじゅう(いも恋)もいいが、個人的には、川越の魅力は路地にあり!と思った。人混みを抜けて、ひっそり佇むてぬぐい屋とコーヒー屋。日陰も多くて、なんとも落ち着ける。人気の菓子屋横丁にも抜けられるので、とにかく狭い路地を見つけると、ちょっとのぞいてみてほしい。

ちょうど訪れた時、ヤジマキミオ氏の動物アートがあちこちに展示されており(7匹の動物)、ノスタルジックな横丁風情と現代アートが調和する何とも「お得」な光景をみることができた。都心から1時間のエクスカーション。谷根千もいいが、「ここまで来るから」味わえる空気があったりする。

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