.

.

2010年4月。アイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル氷河の下にある噴火口から発生した火山灰が西ヨーロッパ上空を覆い、ロンドンやパリ、フランクフルト、アムステルダムなど多くのハブ空港が閉鎖に追い込まれた。それにより欧州便の飛行機がほぼ飛ばないという事態に陥り、日本を始め、多くの国で「帰れない人」が続出。航空会社の被害総額は数百億円を超えた。

火山灰。それを聞いてまず思い浮かぶのがポンペイだ。79年、ヴェスヴィオ火山噴火による火山灰で地中に埋もれたポンペイの都市は、そのままの形で18世紀に掘り出された。灰が降り、都市を覆い尽くす。氷河期?にも似て、それは歴史上で起こる一つの転機。自分の生きている間にはないだろうと思っていた事象だ。それが、昨今の気候変動、「おかしな地球」を示す言葉のように思えてならない。

1991年、フィリピンのピナトゥボ火山の噴火は、今回のアイスランドの噴火の数十倍と言われ(朝日新聞より)、火山灰が日光を遮って北半球の平均気温が1度下がったとも言われているらしい。さらに言うと、アイスランドで1783年に起こったラキ火山の噴火は欧州に冷夏をもたらし、饑餓で苦しんだことが原因でフランス革命に繋がったとか。

歴史の転機。何となく、「他人事」だったその瞬間に居るのかも知れない、と無駄におびえても仕方ないが、そういう感じも受ける。

ハリウッド映画的現実。

9.11のビル突入といい、津波といい、大地震といい。そんな気がしてならない。