紫
流れゆく川を人生に例えて
淡々と謳われるメロディを 吹く。
いつまでも、静かに、それでいて、忙しなく、
ぼくは
川沿いの床から 溢れる騒ぎを 眺めた。
ずっと先
咲き誇る花
花まちの匂い。
群青の中を
舞い歩く娘の 淡いピンク。
シャラシャラと 溶け合って、すみれ。
この街の、色。
この長さと 歩幅が 好き
あの時、
きみが 橋の上
ぼくも 橋の上
ふたりで紫。 赤と青。
ぼくらは、夕陽の真下で、ぶつかった。
ザワザワと 青
黙ったままの 赤
薄い光が路地の先で溜まり
暮れたばかりの空は 一面が 紫だった。
とても とても 深い紫。
湧き出る温もりに 身をもたげ
ぼくはここにある、と知れる場所
故郷。
ぼくの街、ぼくの思い出。
