北京と言えば北京ダック。こんな単純なことが嬉しい。例えば、ナポリにナポリタンはないし、天津に天津飯もないだろう。だけど、北京には北京ダックがある。

カリカリの皮をきゅうりと白ネギを添えて食べる。味の決めてはモチモチした包みと黒いタレ。これぞ、絶品。ビールも進む。タコスのようであり、手巻き寿司のようなスタイル。そこがいい。

注文が通ると、銀のトレーに乗せたダックをコックが運ぶ。シュッシュッシュと切れ味鋭い包丁でさばき、見事な手さばきで皿に盛られる。ベタに「おわっ」と声が出るほど感嘆。
まぁ、重ねにくそうなアヒルの首つき皿に盛られる→。

「さぁさぁさばくよ～」なんて、パフォーマンス的なところが一切ない。ただ持ってきて、さばいて、提供する。う～ん、クールではないか。寿司屋でトロをさばき、中トロと大トロをドンドンと分けていく感じ。これ、食べる前から、ええもん見せてもらえた。

確かに、北京だから特別おいしいことはないだろうけど、やっぱり本場はいい。雰囲気も一緒に味わえるので。