東京都が所有する文化施設は実に多様だ。
世界でも有数の都市であるTOKYOだけに、
世界と日本を繋ぐというコンセプトのものが多い。
東京都美術館と東京都現代美術館は、企画展が実に面白く日本を代表する美術館だ。
都には文化振興文化事業課という課があり、
そこがとりまとめる中で、特出すべきは、アートだけではなく文化。
江戸東京たてもの園や東京都庭園美術館は、一日中楽しめる施設だ。
さらには写真(東京都写真美術館)や演劇(東京芸術劇場)まで幅広く網羅。
さすがは首都・東京の財力だ。

そして今回。2022年から4年もの期間、
大規模な改修工事をおこなった江戸東京博物館のリニューアルオープンに合わせて、
混雑もおさまった今、行ってきた。
個人的には3度目。
リニューアル前も、特別展(エジプト展)や
常設展(太陽の塔の顔が印象的)に、
まだ小さかった息子を連れてよくいっていた。
そんな子どもも楽しめる要素はそのまま、大幅にパワーアップしていた。

この博物館の最大の見所は、日本のアートや文化というよりももっと、
その原型をなす「江戸」から現在の「東京」までをシームレスに繋いだ展示にある。
とにかく、東京が知れるのだ。

JR両国駅から両国国技館の方面に歩き、
道なりに進むと、今回のリニューアルから登場した回廊がある。
現在の東京から、次第に江戸の街並みへとスライドしていくデジタルサイネージ。
暑い日だったので、その回廊より日陰を歩きたくもなったが。
そのままメインエントランス。
外国人観光客の数が非常に多い。割合としても、日本人よりも多いだろう。

常設展示は2フロア。料金は800円。
エレベーターで上がり、降りた瞬間から、江戸の雰囲気。
日本橋が堂々と向こう側へと繋がっている。
素晴らしい空間だった。
その橋を渡り、目隠しになっている白いカーテンをくぐれば、
江戸時代へタイムスリップ。
という演出だろうが、人が多すぎて、うまくその意図が伝わらないのが残念だ。
着物や武器、小物など、展示物も豊富だ。
そして何より、屋敷や町並みの模型が素晴らしい。細部に至るまで、表現されている。

そして体験コーナーが多いのも特徴のひとつだ。
実際に担いでみたり、籠にはいってみたり。
見ているのと、やってみるのの違いが、面白い。

エスカレーターへ下の階へ。江戸から明治、大正へ。
特に文明開化の展示は、目をみはるものがある。
三井物産のあのロゴマークもこのころからか、とか、
玉川上水はなるほどこうだったのか、など。
自分の住んでいる近くの展示や歴史は、もう釘付けになる。
蕎麦や寿司、天ぷらの屋台の再現も面白かったし、
神田の祭の再現は見事だった。
個人的には、少し時代は前だが、黒船のペリーの、絵画が印象的だった。

戦争の展示もしっかりとあった。
襷やはちまきなどは、それが本物であることの重さを感じた。GHQ時代の東京。
個人的には、文明開化以降の産業や芝居小屋に圧倒されたし、
鹿鳴館の展示(ガラスの床の下にあり、俯瞰してみられる)や、
銀座の町並みなど、戦争の時代にいくまでの東京がすきだった。
浅草の展示も、しっかりと成されていた。
花やしきの虎、凌雲閣の模型と大地震で崩れたことを知らせる記事。
そう言えば、今やビルに埋もれるニコライ堂の展示模型はインパクトがあった。

模型の多くは、映像と音と光で定期的に動くからたまらない。

そのまま戦後の東京へ。
同潤会代官山アパートメントの展示は、やはりオシャレだったし、
ひばりが丘団地の展示は、団塊の世代の大規模ニュータウン暮らしをしっかりと再現していた。
和式トイレや炊飯ジャー、ダイニングテーブルのビニールの敷物など、懐かしくもあった。
どんどん時代が進み、ウォークマンやインベーダーゲームといった
私が生まれるちょっと前や、生まれてから小学生の頃に乗っていた段付きの自転車、
給食の展示など、東京で暮らしてはないが、私の子ども時代の京都につながるものも多かった。

メイン展示の一つ、今の銀座の和光ビル、服部時計店本社の復元は、
この博物館のシンボルだろう。
そして、その建物の中の展示も、これまた非常に面白かった。

常設展を見て回るだけでも数回は通わないと網羅できないほどの充実っぷりに、
大英博物館やルーブル美術館を思わせたが、
ここは、世界中からとにかく集めたものを展示しているだけではなく、
江戸から東京までの歴史を詳細に、
見せたいもののために模型があり、
伝えたいもののためにパネル展示がある。
それぞれが、本当に見事なのだ。




















































































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EDO-TOKYO MUSEUM
江戸東京博物館 常設展示

@江戸東京博物館(東京)
2026年5月31日(日)