コメ担当大臣
不作でもないのに、コメの価格が高騰し続け、スーパーでは5キロの価格が2倍になるという異常事態。そこで政府が仕掛けたのが、政府備蓄米の放出。その動きが見事なまでに遅かった。そもそも、今までの米の価格が安かったのだという姿勢の農協と、それを票田とする政治家。
そこで登場したのが、小泉進次郎農林水産大臣。前任の大臣が、失言による実質上の更迭となり、支持率低迷の続く石破政権の中では、やりたいことができる土壌でもあった。
就任早々、自らを「コメ担当大臣」と称し、とにかく米の価格を下げると名言。そこから、備蓄米を随意契約にして、3年前の米を安価で卸し、スーパーやコンビニが、それを現状の半額ほどで販売を始めた。このスピード感は見事だった。
このコトバが、今を現わすのは、まずはキャラの効いた人物の登場にひっぱられたということ。
小泉氏の父親である元小泉純一郎総理を彷彿とさせる言い切り型の物言い、そして、まわりとつるまず、目的にまっしぐらな姿勢、そしてスピード感。好感を持った人も多いはず。(同じだけ、そうでもなく反感と言うより、不安視する人も多いはず)
ゆくゆく、小泉進次郎が総理大臣になることがあれば、必ずと言っていいほど、この「コメ担当大臣」がキーポイントなったと紹介するだろう。
もちろん、物事を深く考えて、いろんな角度から熟考を重ねたうえで策を動かさないと、大成功は「片方」だけになって、その逆が生まれることは経験済みだが、今というタイミングは、ちょうど、いけいけどんどんでできたということか。これもまた、「今」という時代を映している。
古古米、古古古米、古古古古米。
確実に、今年の流行語大賞にノミネートされるだろう。
2025年6月14日記