47都道府県をすべて回るということで、できるだけ小さなホールでおこなわれるだろう地方都市を選んで、富山で聞いた。バンドを引き連れて、映像を使いながら見せるコンサートではなく、座って弾き語って聞かせるライブ。これもまた、すごくよかった。

張って声を出すイメージの高橋優だが、弾き語りになると、静かに優しく歌ったりもする。「感情のすべてをバーっと出したい」。そんな気持ちののっかったいい歌だった。

セットリストは、これまでのものとあまり変わらず、「未だ見ぬ星座」からスタート。そして「陽はまた昇る」。この2曲を聞いて、もう高橋優の世界観の中へ。その後も、軽やかなMCをはさみつつ、優しく、そして、力強く、名曲を中心に奏でてくれる。

場所柄、元旦の能登地震にむけての、背中を押す曲「はなうた」は、より響いたように感じる。リリースのないこの名曲は、ライブで、目の前で歌うのを聞くのがいい。

個人的には、「シンプル」も聞けたし、「サンドイッチ」も歌ってくれたので大満足だった。「誰かの望みが叶うころ」は、音源で聞くよりもグッときた。「spotlight」の手拍子は気持ちよかった。私は指パッチンした。「HIGH FIVE」は会場全体で大合唱だった。

本編も終盤に近付き、最後の3曲あたりで「立って歌おうと思いますが、みなさんはいかがですか」。この言葉で会場中の全員が立ち上がり、大いに盛り上がった。明日はきっといい日になる、隣で小6の息子も大声で歌っていた。

アンコールは、「福笑い」と「ピーナッツ」。♪Helloきっとまた会えるよ。このいつもの締めでコンサートは終了。後半、声を飛ばしてしまったのか、少し声量が薄くなったが、そんなのぜんぜん気にならないほど素晴らしかった。玄が切れたりのトラブルもあったようだが、それもまったく問題なし。

最後、マイクなしで、会場全体に語り掛ける、いつもの高橋優。秋田キャラバンフェスの告知も、新曲「キセキ」の告知も、さらっと入れてて、基本的にサービス精神が旺盛な人だな、といつも感じる。

今回、私は3度目の高橋優。恵比寿ガーデンプレイスで、ひょっとステージに立って、ほぼ誰も見ていない状態で歌っていた彼が、こんなにもビックになってまた聞けるとは。いつも、高橋優のライブは、後味が素晴らしい。



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ONE STROKE SHOW - 1 PPIN 1 SHOW
高橋 優 初の47都道府県 弾き語りツアー 2023-2024
「ONE STROKE SHOW 〜一顰一笑〜」

@クロスランドおやべ(富山)
2024年3月2日(土)