海のずっと、ずっと底
暗黒と無音の透明な世界

空のずっと、すっと上
漆黒と欠片の無限の宇宙

海のある空。
目の前の海。

な〜んにも…ない
だ〜れも…いない

僕は生きてる
ここに座って海を眺めている


風を感じる
気持ちがよくて目を閉じた



ゴミが舞う音(ガサガサ)
倒れる缶の音(カランコロン)



目を閉じて浮かぶ光景
頬打つ風が揺らす木々
……草花
少女が駆ければ ユメの世界

ここ、みどり。


海も空も
表面はどちらも青い

この大地
僕らが生き、そして死にゆく地球は

こんなにも…みどり。

ひかりで育った花も咲く

なんで泣くの?
どうして争うの?
何もかも奪うの?


ここ、みどり。
こんなにもみどり。


見えないわけじゃないのに
聞こえないわけじゃないのに
どうして?
どうしてだろう……、僕ら。




  

ここ、みどり

by Shogo Suzuki