wake up please
やや上昇して、
ストン、と落ちる。

ぼくはきみの
鼻のかたちが好き。

髪の長さも
それから匂いも
その少し足りない
眉もぜんぶ……


やろう、やろう、って
これからは二人で
一緒にいこうって言ったのに

冷たい耳たぶも
透き通った首筋も
それから胸の間の
小さなほくろもぜんぶ……静か。


奇跡。
とても暗い部屋の隅
ここできみは ひとりで白い。

ねぇ。
あんなにふたりで
誓い合ったじゃないか。

ねぇ。

きみの手を ぎゅっと握り
おまじないのように2回振った

そして、ぼくは
おまじないのように
2回言った、

wake up please
wake up please



  
by Shogo Suzuki