「理想のわくわく感が欲しいです」
昨日の月曜日を有給休暇にして4連休、ゴールデンウィークの前半を楽しんでいる方も多いと思います。昨日、仕事でメールをして、返信に5月7日まで休んでます、という自動応答のメールが返ってきたりもしました。これだけ並びの悪いGWでも、有給で大型連休にする人も多いんでしょうね。
天気が心配なエリアも多いですが、この初夏のいい時期に、思い切ってどこかへ出かける。これ、コロナも明けた今は、ほんと貴重な時期ですよね。国内のどこもが大混雑ですが、ちょっと行く場所をずらすだけで、ほんとのんびり出来たりもしますからね。
まぁ、個人的には「いいなぁ〜」と羨むばかりですが。
さて、わが家。後半に大阪へ万博に出かけるので、前半はちょこちょことお出かけをしながらのんびり過ごす予定です。息子も友達とどこかへ出かけて行って、私はこれを記していて、妻は野菜の直売所へ。こういうタイミングにたまった本を読み、ネトフリで気になったのを見まくって、と、その前にTVerでドラマを追いかけなければ。
それはそれで、楽しいモノです。
先週の土曜日。久しぶりに銀座へ行き、四丁目の交差点から歩行者天国の道路を歩いていると、すれ違う人のほとんどが外国人ですね。道路の真ん中に置かれたテーブルと椅子にこしかける比率を見ていると、ほぼ100%が外国人。日本人って、ああいう所に座りませんもんね。
なんだか、プチ海外旅行に来たような気分にもなって。だけど知ってる場所なので、なんとも不思議な気分になります。土曜日は結構寒かったし、急なゲリラ豪雨もあって、そこまで大混雑という印象はなかったのですが、それでもこの連休は、連日、多くの人で賑わうんでしょうね。
それにしても銀座。ちょっとおしゃれをして出かける場所が、「そうではなくなった」頃から、世界から見た日本のイメージも変わってきたように思います。銀座でブラブラ、銀ブラ。ブランドのビルが建ち並び、見ているだけで楽しいウィンドウショッピングのあとは、老舗の喫茶店でちょっとコーヒーでも飲んだり。
銀座に行くからこそ出会えたモノが、もう、ユニクロにショッピングビルに飲食のチェーン店ですから。特別感みたいなものは確かになくなりつつあるのかも知れませんね。
丸の内も日本橋もビル、ビル、ビルの箱が整備されて、虎ノ門や六本木が同じような顔をし始め、高輪ゲートウェイのような新しい街も、これまたどこにでもあるような雰囲気で街開きをして。渋谷や新宿では、工事、工事、工事。オフィスビルにホテルが入って、ショッピングエリアでは綺麗すぎる店舗に、インバウンド価格の商品が並ぶ。
東京、どうなるんですかね。
バルセロナやロンドンを歩いていると、同じような、という雰囲気を感じないのに、上海やシンガポールを歩いていると感じてしまう「それ」。同じ型にはめて、ツルツルとしたきれいなモノばかりの集合体にだけはなって欲しくないなぁ、と思いつつ。
中野サンプラザの建設がストップしたみたいです。どうも資材や人件費の高騰で、当初予算ではとうてい建てられず、予算オーバーした分をカバーしきれないのが理由だそうです。新宿の西南エリアの開発も、同じような理由で一旦ストップした、なんてニュースもありました。
先に箱を造って、そこによく似たものを並べるのではなく、ヒトとモノが先にあって、その集合体が箱を形作るという、理想のわくわく感が欲しいですね。
ただそれって、莫大な費用がかかるし、その費用を出すスポンサーが必要ですからね。なんだかんだ、お金、なんですよね。これまで、芸術や文化が、スポンサーによって成熟し、発展してきたのは言うまでもなく、箱を造るのは、お金が、スポンサーが不可欠なんでしょうね。
こうあるべき。そんな正義が過度に働きすぎて、みんながあんパイで置きに行くから、わくわく感がねぇ、どうも薄れてしまっているようにも思います。一か八かの賭けより、あんパイ。飛び抜けた何かよりも、あんパイ。誰も責任を負わず、誰も主導しないなりゆきの成れの果て。
ニューオープン!ニュースポット!の多くに感じる違和感は、まさしくそこにありますよね。
テレビ。かつては新聞を押しのけ、ラジオを蹴落としたメディア王のテレビジョンが、今、崖っぷちに立たされているような気がします。「ええやん、ええやん、おもろかったら、なんでも、ええやん」のノリと勢いで時代を席巻したテレビ局が、その社風ごと「×」をつけられるような時代。
世間の目は、SNSで発信する《少数》の意見が「それ」となって、その目を気にするスポンサーが「金」を出さなくなる。と、ひとたまりもなく無力になる構図。スポンサーは世間の目を気にして、そのスポンサーがないと何もできないテレビ。
安全に、無難に、無事で、とにかくあんパイで。そんな置きに行った番組ばかりで、自然と、面白くなくなりますよね。TBSの日曜劇場「キャスター」は、そんな風潮をぶっ壊すと、内側から出た叫びのようにも感じて。
ダウンタウンが、この夏、有料配信を始めるそうです。そのニュースを聞いて、個人的にはすごく楽しみで、待ち遠しいです。見たい人が、お金を払って見るという場。このクローズドな場所で、好きな人たちだけのためのお笑いをやってくれる。
中学生の頃の休み時間。教室でいくつにも別れていたグループのようです。「ねぇねぇ、見て、見て、これ、よくない?」という発信者が居て、それに群がる図。これぞクローズド。全校生徒の前で、発信するときのような構えというか違和感(ルール?)がないのが、より身近で、なぜかもっと面白くさせる場所でしたよね。
ダウンタウンのこの配信チャンネルが成功すれば、続々と増えていくんでしょうね。その昔、ダウンタウンの前と後、といわれたように、テレビからスパッと身をひいて配信チャンネルに移る人達が。いよいよ表現者たちも、テレビじゃないな、と気付くかも知れません。
今はまさに、日本の雰囲気というかムードが、大きく「そちら側」へ動こうとしている気がします。この動きを斜陽と捉える〈これまでのヒト〉も多いかも知れませんが、いつか、そのムードという塊は、グイッと元へ戻ろうとしますからね。元に戻ったときに、戻れる場所としてグッと進化していることを願って。
今はわくわくする方へ、そんな気分のまま動いてもいいのかもしれませんね。
2025年04月29日
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■2025年4月6日更新
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・Scenic Spotに「立山連峰」を追加
■2025年3月30日更新
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・atelierに「ジミー大西展」を追加
■2025年3月20日更新
・Reportに「ドジャース展」を追加
・atelierに「ミロ展」を追加
■2025年3月9日更新
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■2025年3月2日更新
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・MusicAに「さざなみCD」を追加
■2025年2月22日更新
・SHI-shu に「バスが来たら、ぼくは乗る」を追加
・sekai-MESHIに「favうどん」を追加
■2025年2月11日更新
・Reportに「MAROON5 東京ドーム」を追加
・atelierに「SONY PARK展2025 Part1」を追加
■2025年2月2日更新
・sekai-MESHI にラーメン再訪に追加
・旅棚 の旅のモノ棚に「御朱印帳」を追加
■2025年1月18日更新
・Hot Timesに「餃子」を追加
・wordsに「Information is not knowledge」
■2025年1月12日更新
・SHI-shu に「二つに割って」を追加
・CinemaSに「グランメゾン・パリ」を追加
■2025年1月2日更新
・sekai-MESHI に「favうどん」を追加
・NaRaDeWaに「年末ならではの人混み(東京・京都)」
■2024年12月22日更新
・Essay に「2024」を追加
・Hot Timesに「いちょう並木」を追加
■2024年12月8日更新
・sekai-MESHI に「ristorante della collina」を追加
・Report に「TRYラーメン大賞フェス2024」
■2024年11月23日更新
・SHI-shu に「カラカラのハハハ」を追加
・sekai-MESHI にラーメン再訪に追加
■2024年11月10日更新
・Artistaに「アンリ・ルソー」を追加
・wordsに「インバウン丼」を追加
■2024年11月2日更新
・sekai-MESHI にペペロンチーノ紀行に追加
・Scenic Spotに「ホライズン22」を追加
■2024年10月27日更新
・NaRaDeWaに「生ライブならではお笑い」
・Tabi-Photo の「区々(マチマチ)にオーサカ)」
■2024年10月20日更新
・Hot Timesに「九州物産フェア」を追加
・atelierに「寺山修司展」を追加
■2024年9月29日更新
・sekai-MESHI にラーメン再訪に追加
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